2025年11月27日
採用活動をスムーズに進めるためには、専任または兼任での担当者が必須です。しかし、中小企業では採用担当者を明確に配置せず、社長や管理職が業務の傍ら対応するケースが多々あります。
そのため、いざ採用担当者を選ぼうとしても「どのような仕事を任せたら良いのか」「誰が適任なのか」といった不安が大きく、なかなか一歩踏み出せないケースも少なくありません。
この記事では130社以上の採用支援実績がある弊社ユウミの経験をもとに、採用支援サービスとは何か、対応範囲や費用相場を解説します。向いている人・向いていない人の特徴や、採用担当者が社内にいない場合の対処法もあわせて紹介するので、社内の採用体制を整えたい方はぜひ参考にしてください。
採用担当者とは
採用担当者とはその名の通り、採用活動に関するさまざまな業務を担当する人員を指します。ここでは採用担当者の基礎知識として、以下の2つを解説します。
- ・主な仕事内容
- ・普段の仕事との違い
それぞれ詳しく見ていきましょう。
主な仕事内容
採用担当者の主な仕事内容は、以下の通りです。
つまり、採用担当者は戦略といった上流工程から実務実行まで幅広いフェーズに対応する人員となります。なお、採用担当者と混同しやすい「人事担当者」「現場リクルーター」との違いは、下表の通りです。
| 採用担当者 | 人事担当者 | 現場リクルーター | |
|---|---|---|---|
| 役割 | 採用プロセスを設計・推進する司令塔 | 採用も含め、「人」に関する業務を総合的に担う統括者 | 採用業務に協力し、職場のリアルを伝える現場代表者 |
| 目的 | 自社にマッチした人材の採用 | 組織全体の人材定着や育成 | 入社後のミスマッチ防止 |
| 対応フェーズ | 採用プロセス全体 | 採用前後を含む社内対応全体 | 説明会や面接など求職者との接点部分 |
| 所属 | 人事部または採用チーム | 人事部 | 現場の各部署 |
「採用→育成→定着」という流れを成功させるためには、相互の協力が不可欠といえるでしょう。
普段の仕事との違い
採用担当者は専任だけではなく、普段の仕事と兼務するケースもあります。ここでは、普段の仕事との違いについて、以下2点を踏まえて解説します。
- ・担当範囲
- ・業務の性質
それぞれ詳しく見ていきましょう。
担当範囲
こちらは、仕事の目的から実行までの各段階をピラミッド構造でまとめたものです。普段の仕事では、目的の明確化から戦略設計は社長や部長が対応し、係長・課長以下が計画に基づいて実行するでしょう。

対して、採用担当者やリクルーターの仕事では、目的や目標は上層部から降りてくることはあっても、戦略設計以降は自ら動く必要があります。普段の仕事と同じように実行だけできても、戦略や計画をきちんと考えられないと採用活動は成功しないのです。

そのため、採用担当者には「目標に対して、どのような戦略や計画を立てて実行すれば達成できるか」を常に考えられる力が求められます。
業務の性質
下図のように、仕事は「リアクション業務」と「アクション業務」に二分できます。普段の仕事は、人が動いてから対応する「リアクション業務」が主です。対して、採用活動は自分から動く「アクション業務」が基本です。

つまり、普段取り組んでいる「リアクション業務」の仕事と同じようなスタンスでは、採用活動は到底進まないのです。特にリアクション業務メインの方が採用担当者になる場合は、アクション思考への切り替えを意識することが大切になってきます。
採用担当者に最も必要なスキル
採用担当者で最も必要になる力は、「コミュニケーションスキル」です。このコミュニケーションスキルは、「ヒアリングスキル」と「調整スキル」の2つに細分化できます。具体的なヒアリングと調整の例を見てみましょう。
| 欲しい人材に関すること | 給与に関すること | |
|---|---|---|
| ヒアリングの例 | 社長や部長「経験者が欲しい」 現場「未経験者が欲しい」 |
求職者「提示された給与が、現年収より低い」 |
| 調整の例 | 未経験者の応募があった →現場の意見も踏まえて、社長へ交渉する |
・現職者の年収とバランスを図りながら給与調整できるか労務に相談する ・社長から決裁をとる |
採用担当者で避けたいのは、ただの聞き役になることです。例えば、「社長がこう言っていたから」と採用を見送っては、貴重な求職者を逃してしまうことになります。また、求職者との間でも、各所とヒアリング・調整を重ねる役割として採用担当者が動く必要があります。
したがって、採用担当者は各所の要望をきちんと聞きつつ、上手に調整する、いわば「人々をつなぐパイプ役」としての力が求められるのです。
採用担当者に向いている人・向いていない人
採用担当者に向いている人・向いていない人の特徴は、下表の通りです。
| 向いている人 | 向いていない人 |
|---|---|
| ・「人」に対する興味や関心がある人 ・自分で課題を見つけ、解決のために主体的に動ける人 ・目標の達成に向けて、戦略的に行動できる人 ・相手の意図をくみ取る力が高い人 ・調整力や交渉力がある人 など |
・指示がないと動けない受け身タイプの人 ・人との対話や意見の衝突を避けたがる人 ・日々のタスクをこなすほうが得意な人 ・自社に対する愛着が薄い人 など |
採用担当者を選ぶ際は単に役職や勤続年数で判断するのではなく、自ら行動する主体性や人と組織の間に立って意見を調整できる力を重視しましょう。
採用担当者における兼任・専任の判断基準
採用担当者の専任・兼務を判断する基準は、採用したい正社員の人数を踏まえて考えるのがおすすめです。具体的には、正社員を20人以上採用したい場合、フルタイムの専任担当者を1人配置しましょう。
もう少し採用業務に集中してもらいたい場合は15人に1人、あるいは10人に1人といった具体で調整もできます。逆に採用人数が20人未満であれば、パート職員の配置や他業務との兼務が適切なボリュームです。
ただし、新卒を採用したい場合は、一概に人数だけでは判断できません。現場の先輩に近い方がリクルーターをしたほうが、「この先輩のようになりたい」という惹きつけをしやすいためです。新卒を採用する際は、現場職員が採用担当を兼務できるよう調整するのも良いでしょう。
なお、新卒・中途採用でよくある失敗例や成功しやすい会社の特徴について知りたい方は、こちらの記事もあわせてチェックしてみてください。
採用活動が成功した担当者コンビの事例
弊社はさまざまな企業の採用支援に携わってきましたが、その中で最も理想的な担当者だと感じたのは「素直で元気な若手」と「現場を知っているベテラン」のコンビです。下表のように互いの利点が欠点を補う関係となったことで、採用活動の経験がまったくなかった状態から内製化まで進められました。
| 若手の特徴 | ベテランの特徴 |
|---|---|
| 〇 フットワークが軽い 〇 若手の求職者と同じ目線に立ちやすい △ 「皆が先輩」状態で、言われるがままのケースも多い |
△ フットワークが重い △ 若手の求職者と同じ目線に立ちにくい 〇 現場をよく知っている |
世代や経験の異なるメンバーを組み合わせることで、スピード感と現場理解の両立が可能になり、組織として持続的に成果を出せる体制を築きやすくなった成功事例といえます。
なお、採用活動は取り入れる方法によって成功率を上げるポイントが異なります。経験者採用や大量採用など、目的別の攻略法について知りたい方は、こちらの記事もぜひ参考にしてください。
採用担当者がいない場合の対処法
採用担当者がいない場合の対処法は、主に以下の2つです。
- ・外部ノウハウを活用する
- ・将来的な内製化に向けて採用について学ぶ
なお、弊社ユウミでは戦略立案から実務代行まで、一気通貫でのサポートも得意としております。採用担当者がいない、あるいはリソース不足で対応が後手に回るなどお悩みがある方は、ぜひ一度ご相談ください。
対処法①:外部ノウハウを活用する
採用担当者が不在の会社では、手が足りないだけではなく、そもそも採用に関するノウハウがないという課題があります。このような場合は、以下のような外部ノウハウの活用がおすすめです。
- ・RPO(※)業者
- ・RPOフリーランス
- ・採用コンサル
- ・求人媒体の営業マン
※リクルートメント・プロセス・アウトソーシング:採用活動に関わる各業務を代行してくれるサービス
代行だけではなく戦略設計からサポートを受けたい場合は、採用コンサルへ依頼するのも良いでしょう。このように自社のリソースに合わせて業務の一部を外部の専門家に任せるのも、採用活動を成功させるコツの1つとなります。
対処法②:将来的な内製化に向けて採用について学ぶ
外部ノウハウの活用は非常に有効ですが、頼り切ってしまうと依頼費用がかさむうえ、内製化がなかなか進みません。内部の人がきちんと正しい判断ができてこそ、外部のノウハウを有効活用できることを考えると、以下のような「採用について学ぶ人」が自社の中でも必要です。
- ・社長
- ・管理職
- ・直属の上司 など
最低限として社長や管理職が学び、面接や育成の担当となる直属の上司も採用市場や若手の傾向を知ったうえで対応できるよう、積極的に学んでいきましょう。
採用担当者に関するよくある質問
最後に、採用担当者に関するよくある質問と回答を紹介します。
- ・採用担当者を選ぶ際のコツは?
- ・採用担当者がいても忙しくて仕事ができないときは?
それぞれ詳しく見ていきましょう。
質問①:採用担当者を選ぶ際のコツは?
採用担当者を選ぶ際は、役職や勤続年数よりも「主体性」と「調整力」を重視してみてください。採用活動は自ら戦略を立てて動き、人々のパイプ役となる仕事のためです。
また、若手のフットワークとベテランの現場理解を組み合わせたチーム体制にすることで、採用活動のスピードと精度を高められるでしょう。
質問②:採用担当者がいても忙しくて仕事ができないときは?
採用担当者がいても、他業務との兼任で手が回らない場合は「外部支援の活用」と「内製化に向けた学び」が有効です。
短期的には採用支援サービスを行う外部の専門家に、戦略設計や応募者対応など一部業務を委託しましょう。同時に、社長をはじめとして採用に関わる管理職や上司が積極的に学ぶ事が大切です。結果として、将来的に自走できる体制を整えられ、採用力を持続的に高められます。
なお、社内にノウハウが蓄積して再現性が高まると、採用支援サービスを事業として展開できるようにもなります。採用支援サービスを新たな「事業の柱」にするメリットやポイントについて知りたい方は、こちらの記事もあわせてチェックしてみてください。
採用活動の成功は担当者の選定と育成から始まる
採用活動は関わる人や業務の幅が広いうえ、自ら動く姿勢が求められます。自社の採用活動を成功させるためには、担当者を正しく選び、成長を支える仕組みづくりが必要です。採用を一時的な業務ではなく、組織づくりの中核として捉え、長期的な視点で担当者を育てていきましょう。
なお、弊社ユウミでは「採用力=企業力×戦略力×改善力」という定義のもと、特に見落とされがちな「戦略力」と「改善力」に注目して支援しています。過去4年で130社をサポートし、顧客満足度・採用成功率ともに97%以上です。採用担当者が不在、あるいはリソースやノウハウが不十分で何から手を付けたら良いか分からないという方は、ぜひお気軽にご相談ください。

