【中小企業向け】採用戦略の立て方と実践的フレームワーク

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【中小企業向け】採用戦略の立て方と実践的フレームワーク

2025年03月12日

【中小企業向け】採用戦略の立て方と実践的フレームワーク

事業を継続するうえで必須の戦略は、採用活動においても同じように重要です。しかし、戦略を立てずに採用活動をスタートしてしまい、結果として目標人数を確保できずに失敗する会社は少なくありません。

この記事では採用支援達成率97%のユウミが培ったノウハウに基づいて、採用戦略として考えるべき要素を体系立てて解説します。採用戦略力が低くなっており改善すべきパターンもあわせて紹介するので、中小企業の人事担当者や採用担当者の方はぜひ参考にしてください。

【編著者】小口正史

株式会社日本経営や株式会社リクルートキャリア(現・株式会社リクルート)で、採用支援コンサルティング等に従事。福祉事業の開業支援コンサルティングを経て、採用コンサルティングの株式会社IKI&IKIに取締役として参画後、ユウミを設立。

独自理論による採用手法で、人口減少地域や高難易度職種の採用を次々に成功。過去3年で100社を支援し、顧客満足度・採用成功率ともに97%以上。現在スタッフ23名、随時45社ほどの企業様を継続支援し、多くの実績を上げている。

採用戦略とは?〜中小企業の採用力を高めるカギ〜

採用力採用力

採用戦略力とは、採用力を高めるうえで押さえたい力の1つです。弊社ユウミでは採用力の中核をなすものと考え、独自のフレームワークである「釣り理論」をもとに解像度の高い戦略設計を可能としています。戦略設計せずに採用活動を進めてしまうと、コントロールが難しい「企業力」の勝負になりがちです。
また、求人媒体にお金をかけるばかりで、いつまで経っても採用できない消耗戦に陥ってしまいます。
採用活動の効率と成果を上げたい方は、次項で紹介する「釣り理論」をチェックしていきましょう。

採用戦略を立てるフレームワーク『釣り理論』

釣り理論で考えるべき要素は、下図の5つです。

釣り理論釣り理論

一口に「釣る」と言っても、魚の種類によって効果のある餌や竿は異なります。また、同じ魚でも、特徴によって釣る場所や釣り方が変わってくるケースもあるでしょう。採用活動も同様に、ターゲット設定から惹きつけまですべてそろって初めて成功します。
ここでは、釣り理論における各要素の概要やポイントを見ていきましょう。

1-1.釣る魚:①採用ターゲットの決め方』

採用ターゲットとは、企業側が求める人材像です。採用ターゲットの明確化で採用基準が統一されると、母集団の量と質が確保され、入社後の定着率向上にもつながります。なお、採用ターゲットは、下図に挙げる3つの要件を満たした人材像から抽出することが大切です。

必ずしも、「欲しい人材=入社してくれる人材」とは限らない点に注意しましょう。

採用ターゲット採用ターゲット

1-2.釣る魚:②採用の要件定義の作り

採用の要件定義では、松竹梅という3つのレベルで整理することをおすすめします。
具体的には下図のように最低ラインの梅(Must)、最高ラインの松(Want)、両者の中間にあたる竹(Better)を決めます。

松竹梅例松竹梅例

現職に近い方々を松竹梅それぞれでイメージし、「この方の入職・転職理由は〇〇だったな」というものを洗い出すことも大切です。採用ターゲットの決め方や要件定義の作り方について詳しく知りたい方は、こちらの記事もあわせてチェックしてみてください。

「【中小企業向け】採用ターゲットの決め方〜実践的ガイド〜」

2-1.釣り竿:①自社の魅力の見つけ方と訴求方法

釣る魚が決まったら、次はその魚を釣るための釣り竿選びです。
求職者に訴求する自社の魅力を見つける際に注意したいのは、「企業の強み=求職者にとっての魅力」ではない点です。
例えば、温泉施設の求人で「広々リラックスできる空間です」とあっても、求職者からすると「広いと掃除が大変そう」とネガティブな印象を与えかねません。
実際に魅力を感じる部分はどこにあるのか、弊社にて社員インタビューを行った結果、マルチタスクで業務に飽きないことや、人間関係が良好であることが分かりました。その魅力を求人に反映させたところ、採用につながりました。 自社の魅力は、実際に働いている人が一番良く知っています。入社後のミスマッチを防ぐためにも、求人で自社の魅力を訴求する際は社員インタビューをして原稿に反映することをおすすめします。

2-2.釣り竿:②求人原稿の作り方

求人原稿を作成する際に最も意識したいのは、「求職者の心に刺さるか」という点です。例えば、37歳の主婦が求人Aと求人Bを見たとき、どちらのほうが「働きたい!」と思えるでしょうか。

求人原稿の作り方例求人原稿の作り方例

求人Bは求職者が求める情報が載っており、より心に刺さると容易に想像できるでしょう。とはいえ、求人Bがすべての人の心に刺さるわけではありません。ターゲット像が変われば、求人原稿の内容も変える必要があります。自社が持つ魅力の見つけ方やターゲットに合わせた求人原稿の作り方について詳しく知りたい方は、こちらの記事もぜひ参考にしてください。

「【中小企業向け】求人原稿の作り方〜実践的ガイド〜」

3-1.釣り餌:①求人タイトルの付け方

どれほど良い釣り竿(求人原稿)があっても、魚が食いついてくれないことには釣りは成功しません。そのために大切なのが、釣り餌としての求人タイトルや写真です。求人票に付けるタイトルは職種だけではなく、以下のような一言を添えると求人一覧からのクリック数が大きく増えます。

一目見ただけで「自分でも応募できそう」という印象を与えたり、会社の魅力やイメージを伝えられたりできるためです。求人原稿の出稿後は応募の状況を見ながら適宜文言を変えて、より反応率の高いタイトルを付けていくと良いでしょう。

3-2.釣り餌:②採用に使える写真について

求人に応募する方の属性は、求人票に載っている写真に近い傾向にあります。
実際、弊社の求人票で下図のように写真を変えたところ、応募者年齢は若くなり、女性率が上がりました。

写真ユウミ事例写真ユウミ事例

このケースからも分かる通り、求人用の写真を撮影する際は求める人材像を意識した被写体選びが大切です。求人タイトルの決め方や写真の撮り方について詳しく知りたい方は、こちらの記事もあわせてチェックしてみてください。

「【中小企業向け】求人タイトルの決め方と採用に効果的な写真の撮り方〜実践的ガイド〜」

4-1.釣り堀:①採用チャネルの決め方と活用の仕方

釣り餌まで準備できたら、今度は釣り糸を垂らす釣り堀(採用チャネル)を選びます。
採用チャネルとは、求人の応募者を集めるための採用手法を指します。下図をはじめとして種類は多岐にわたり、かかる費用もさまざまです。

採用チャネル図採用チャネル図

基本的に、経験者や有資格者を採用したいときは、入社課金型に近いチャネルがおすすめです。逆に未経験者を採用したい場合や、アウトソースにあまり予算をかけたくない場合は、無料〜クリック課金型が向いています。

4-2.釣り堀:②採用媒体の決め方と活用の仕方

採用媒体を選ぶ際は原則として、複数の無料媒体に釣り糸を垂らして応募を待つ「待ちの釣り」から始めてみましょう。
ターゲット人材の狙い撃ちは難しいものの、偶然求人を見た経験者が応募してくるケースもあります。

採用媒体採用媒体

「確実に〇月までに経験者を採用したい」という場合は、お金をかけて魚がいるであろう釣り堀(有料媒体)に行く「攻めの釣り」が有効です。ただし、投じた費用が無駄にならないよう、事前のシミュレーションや媒体担当者との細かいやり取りが必要になります。

5-1.釣上げ:①採用のスピード感

魚が餌に食いついたあとは選考辞退が発生しないよう、スピーディーに釣り上げることが大切です。実際、弊社ユウミが転職者から話を聞いた際、約8社ほど面接を受けた方のうち、約6割は「1番先に内定をくれた会社へ転職した」とのことでした。 転職者の不安を払拭し自社への入社意欲を高める意味でも、応募が来たときはメールや電話で迅速に対応することが重要といえるでしょう。

5-2.釣上げ:②採用フロー・プロセスの作り方

採用フロー(採用プロセス)とは、採用活動の各工程を可視化したものです。基本的には、以下のような流れとなります。


会社によっては書類選考などを省いたり、複数回の面接を設けたりするでしょう。いずれにしても大切なのは、応募者の「見極め」だけではなく「惹きつけ」を意識することです。特に面接は、企業側と求職者側が持つニーズのマッチングを図る場所です。
面接だからと言って一方的に質問するのではなく、人対人のコミュニケーションを大切にしましょう。

戦略力が低くなっているよくあるパターン

採用戦略力が低くなっているよくあるパターンは、以下の2つです。

それぞれ詳しく見ていきましょう。
なお、「戦略力」はあくまでも「採用力」に含まれる要素の1つであり、採用活動を成功させるためには「改善力」も重要になってきます。

そもそも戦略や計画がない

戦略や計画がない状態でやみくもに動くだけでは、採用は成功しません。たとえ欲しい人材が明確で、採用活動を遂行する人員がいても、行動の軸となる戦略や計画がなければ、その労力や費用は無駄になってしまいます。 事業戦略と同様に、採用活動も戦略設計をしてから動き出すことが大切です。社内リソースとして対応が難しい場合は、採用コンサルや採用代行といった外部サービスを利用するのも1つの方法です。

外部サービス外部サービス

なお、弊社ユウミでは過去3年で100社の採用コンサル・採用代行を担当し、顧客満足度・採用成功率ともに97%以上となっています。
戦略設計からサポートを受けたい方は、無料相談からお気軽にご相談ください。

釣り堀しか見えていない

採用戦略力が低くなっているパターンとしては、採用チャネルといった「釣り堀」しか見えていないケースも多々あります。
よくあるのが、「ハローワークに求人票を出したのに、応募が来ない」「人材紹介会社にお金を払ったのに、紹介が来ない」といった悩みです。しかし、このような話は「魚が釣れないのは、釣り場所が悪いからだ」と言っているのと同じです。
前述したように、釣りたい魚に合わせて竿や餌を選び、食いついたあとは素早く釣り上げることで、初めて採用は成功します。採用の課題がある場合は釣り堀以外にも目を向けているか、今一度振り返りましょう。

中小企業の採用は戦略力がカギ

採用活動を成功させるためには、ターゲットの明確化や自社が持つ魅力の洗い出しといった戦略の設計が重要です。釣り理論で例えると、釣る魚~釣上げまでに含まれる5つの項目をすべて押さえる必要があります。
しかし、中小企業の場合は、採用戦略を検討するリソースやノウハウがないところも多いでしょう。そのような場合は、採用支援サービスの利用がおすすめです。
弊社ユウミでは特に見落とされがちな「戦略力」と「改善力」に注目して支援し、顧客満足度・採用成功率ともに97%以上を誇ります。戦略設計はもちろん、実務についてもプロのサポートを受けたい方は、無料相談からお気軽にご相談ください。

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